いま撮っている12年前の作は
ひと筆ひと筆 手をかけるたびに宇宙の秘密に触れるようで
まぶしくてまぶしくて当時は泣きながら作業をしていた
いつもの近所の店へ行くことすらできず
1ヶ月以上誰にも会わず
青山のアトリエに山篭って作業した
あんなに充実していたことはないし
もうあの頃の鋭敏さは思い出せない

ただ昨日
「誰かを傷つけているのではないか」
という思考に陥りがちな自分のわけが
ふいに思い出した幼き頃のそして学生の頃のつらい出来事からの
無意識の自分を責める気持ちから来ているのかもしれないと気づいた
それはとてもかなしく
しかし別のかなしみをは消した

すけのすけを見て
消えないたくましいものをつくれ なんて残酷なこと言わないでください
きっとやさしさで言っているのだとはわかっていて
そのやさしさには感謝しているけれど
目の前で消えるものばかりだったのです
Posted on2019.1.25 Edit on カテゴリー: