夜の黒の中に電車の車窓の灯りだけが黄色く見える 上りと下りの電車がすれ違う瞬間、最後部車両の切れぎわが異次元からの出口のようになり両方向へと新しい電車が生まれ走りゆくように見える時がある カッターで縦にシュッと切り口を開けたそこから、異次元からの電車が紛れ込み走っていることに 誰も気づいていない
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