この宇宙に存在するものはすべて
存在している時点で傲慢なんだろうと思う
それでせめて この宇宙における自分の占める体積を
できる限り少なくしていたいと思ってしまうのかもしれない

私の創るものが極端に
細かったり、薄かったり、小さかったり、
微かな在り方をしているのも、そういうことからかもしれない

確固たる存在を作品にしたいのではなく
インスタレーションという「現象」をあつかうのも
そういうことからかもしれない 自分では無意識のうちから
 
 
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『ひび』の頃から読んでくださっている方はきっとわかると思うけれど、
「文章表現をする時の自分の中に課しているルール」
のようなものが自分の中に以前からあって、
改めて認識している最近です。

それは「物理的に実感/実証/経験できてから感情や思いを書く」ということで
逆に言うと、それまでは書いちゃいけないんですね。
書くと、よくないことになる。

ほぼ無意識、と言うか
結局は自分の全表現形態にもそれを課しているので
改めて思うこともなく、そうしてきた事だったのですが。
最近小説を書いているときに、改めて具体的に思考して気がつきました。
それを具体的な言葉にしていま書き留めている。実況中継的な文章ですこれ。

「物理的に実感/実証/経験できてから感情や思いを書く」というのは
「感情や思いを、物理的に実感/実証/経験した事へと落とし込んで書く」とも言えて、
「辻褄が合う」みたいなことで、「普遍性がある」ということかと思うのです。
感情だけ、思いだけ、だとすごく独りよがりなものですが、
人前にお出しするには誰もがうなずけるような
パズルをカチッと合わせるような
普遍性がないといけない。

だいたいの感情は、物理的なこととリンクするのです。
長年の表現活動の中で何度その奇跡のような事実に驚き打ち震えたたことか。
それを課しているのです、あらゆる表現形態において、わたしは自分にずっと。
「とんちを効かせる」という言い方もします。
「なるほど〜腑に落ちるわ」という事。

小説を書いていて、文章表現においても意識するようになりました。
こうやって気づいてゆくことはすごくエキサイティングです。
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車が走り出すと「朝」っていう感じがするけれど
岸壁に打ち寄せる波音だと思うことにする
波照間の最南端のような 轟々と
生命の危険を感じるような
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いよいよ隣接工事の足場が作業部屋から見えるようになった つまりあちらからもこちらが見える 曇りガラス風になるシートを貼ろうとも思うけれど 「見えて何が悪いんだ」とも思う 逆に見てやるとも思う

1年前に建設業者と揉めてその理不尽な対応にものすごく憤った もう感情が揺れることはないが静かに怒り続けている 怒り続けることを自分に許した 業者について考えることはやめた 陽がまったく入らなくなっても心地よく過ごせる方法を模索することを楽しむことにした

自分が怒り続けることを許すことと、相手を許さないということはまったくつながらない 許す許さないという概念がそもそも私は無い 許そうが許すまいが誰もがただ存在する 他者に対して許す許さないなんて傲慢のように感じる

1日中家で仕事をする自分にとっては、日当たりは部屋を決める時の第一要素で本当は西か南から陽が入ってほしい 今は事情があってここにいるので、せめて今できることを楽しんでいけたらという気持ちだれど、自然光で撮影しなければいけないこともあるのでそれは困っている

晴れの日には工事現場に向かってシャボン玉を吹こう
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今日は突如として「冷製パスタ」を食べたくなった。
自分の季節の体感としてどうなんだろう。
春を飛び越えて夏じゃないか。

でも「何かを食べたい」と思えることはよかった。
ここのところずっと何も食べたくならなかったから。

制作作業も進めなければならないこと山積みだけれど、
ベランダの植物やコンポスト の土を見ていると
後回しにはできない春の兆しがうかがえる。
きっと仕事とかでは後回しにされてきた、
生命の声。

植物に一通り手を入れて、
明日以降の作業も頭に入れて、
いざ冷製パスタの材料を買いに。
並んでいる新鮮なものを選んだ結果、
サーモンとルッコラとスウィーティーのパスタ。
ベランダのミントとディルもふんだんに入れて。
何かチーズ的なものをと思って、はっと思いついたのが
アイスランドスキルで、これがものすごく合った。美味しかった。

冷たいものを食べて寒くもならなかった。
これは本当に春になったのでは。
部屋の梅は満開です。
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ある種の厳しさもあって
緊張感を持って対する相手なのに
魂レベルでほっとする、ということがある
私は自分への厳しさに、嫉妬されることが多いので
自分を律している人と接すると、ほっとするのかもしれない
相手に合わせてぬるさを演じなくてもいいと

自分はこういう人と対話してこその自分だよなぁと思う一方、
恥ずかしくない自分であらねばと身を引き締める思い

「相手を大事にする」という話を聞いていて
面して会話した場面をいくつも思い出した
たしかに大事にされていたな、と
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夕焼けにくっきりと映える富士山のシルエット
豊かに広がりゆく裾の優雅さ
地球をエレガントなご婦人が歩く
地球の表面に現す地が、
ゆっくりと変動してきてこの地形になり
そしてまた変動してゆく長い時間と、
それを経る一瞬とも言える今を思う
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