氷の入ったグラスを床に落として割れ飛び散った 溶けて消える透明と 消えない透明
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トラックが恐竜みたいな音をたてて過ぎ去ってゆく夜中1:24
『体温計Tシャツ』白
『体温計Tシャツ』黒
—「常に体温を計っている人」になる—

矢野顕子さんグッズ、
『ワンわくTシャツ』
『猫じゃらTシャツ』
『まちあわせTシャツ』に続き、
大槻あかね作、とんちを効かせたTシャツです。

前3つのTシャツでもそうですが、
私はどんな形態/媒体においても、
「そこでだからこその、そこでしかない、インスタレーション」をしています。
「ひとつ、体温計というものを、その空間(Tシャツ)に置く」ことで、
「人間の身体」というものの形、動き、などの特性が見えてくる。
人間という生き物が可愛らしく滑稽で愛すべき存在に思えてくる
その「必然」となる「ひとつ」を、いつも探しています。

これは単に胸の面にロゴや平面の図をプリントするものとは大きく異なります。
そしてこのTシャツは、鑑賞するだけの美術作品とも異なります。
「着た人もまた他者を笑わせる」ための術となり、
誰もが発信者となるお手伝いをします。

発案/試作は20年ほど前、制作開始は4年前から、
意図せずこのタイミングでの発表となりましたが、
その間にこの水銀の体温計も見かけなくなり、
体温を計る機会の多い日常となりました。
素朴に笑っていただけたらさいわいです。

メンズのボディをもとに、
男女兼用M/Lの2サイズ展開となります。
綿100%
4.3オンス
転写プリント/シルクスクリーン
*Sサイズのご注文も承ります。
ご注文をいただいてからの制作により、
2週間ほどのご猶予を頂きます。
*もし笑いが起こりましたら、
『あかね笑点』のページもご覧ください。

昨日、印象的な夢をみた。

野外のベンチで、見知らぬ女性に話しかける。
二人とも日本人と黒人のハーフであるようだった。
「そのピアスどこのですか?私、最近あけたんです。」と言うと、
親しみやすそうな手前の人は、腫れていないか、などと心配してくれる。
その人がふと居なくなり、奥にいたシャイな感じの女性に話しかけると、
「resistance」と言った。アクセサリーのブランド名のようだった。
「戦う。だから手をかけ洗練された良質の武器を少しだけ創る。」
その女性の静かな口調からも同じような強さを感じた。

そこで目が覚めて、そういう在り方からの強さへ
なんともいえない共鳴のような感覚に包まれた。
まさに今、そのような作業に取り組んでいる。

 

それからふと、友人夫婦の営む店のことを思い出した。
誰もがいろいろ難しい今のこの状況の中で、きっと彼らが
考えに考えたすえであろうそのランチの写真を最初に見た時、
なぜか「闘っている、そしてとても怒っている」と感じた。
それを全て料理の中へと昇華させているのだと思った。
隅々まで丁寧に手をかけて、唯一無二のものを作る、
というかたちで。

夢は何かを示唆しているように感じたので、その店に出かけた。
普段からそうだが、いっそう、1品1品を口にすると驚き、
どこか遠くへ旅をしたような気持ちになった。
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