言葉には追いつかない眩しさの夜明け
しばらく触れなかったDVDに薄く積もったホコリすらも
きらきらと世界のかがやきを教えてくれる
この朝陽もどこかでは夕日なのだ
長くのばす影も
どこかでは夕暮れの長い影なのだ
今
いま明けてゆく空、が
このまま白く白くなっていってもうすべてが消えてしまわないだろうかと
まだ何も描かれていない紙のように
眩しい光に満ちた目覚めのように
また、雨がパラついてきた
さっき洗濯物を取り込む時見かけた、
ゆっくりと横断歩道を渡っていたおばあさんは
もう家に着いているだろうか
15年前「また会う気がする」と贈ったこの音が 今作で語りかける
雨 地表は鏡面となり 地上に存在するすべての者を 映す