母が夢に出てきて
お姫様抱っこをしながらだいじな話をした
ひどく痩せていて小さかった(実際そうだった)


よく、「急なことで」と人々は言う
私は正直「は?」と思う「何を見ていたの?」と思う
あんなに異様に痩せて、目に見えて生命力が薄まってゆく日々だったのに

私は1年半以上前から、母の死を予感していた
半年前くらいから、そろそろ来た、と思っていた
ガクンと体調を崩した死の10日前頃には、とうとう来た、と思った
だから全力で食事を作りに行ったり、体を洗ったり、あったかい服を持って行ったり、話をしたり、した
兄や父ですら、その危機感は誰もなかった

最近、いろいろ相談していた友達は
感性も澄んでいて、淀みないまなざしの持ち主だからか
親類の方を看取った経験もあるからか、彼女もわかると言っていた
生命力が薄れてゆく感じ、ベッドに埋もれてしまいそうなくらいの
彼女の両親も、認知症その他で、今なんとなく似た境遇で、
いつも静かな空気感で相談にのってくれている
他にも気づかってくれる人々がいる
ありがたいこと

「もう終わりだって、いつまでも生きてはいないって、気づくと、変わるんだけど、そのときはもう居ないのよね。」

そう話した
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父が昨夜「俺の話なんてどうせ誰も聞きたくないだろ…」と呟いていたので「ええ?そんなことないよ?!」と言ったけれど、もう忘れていると思ったので、私がここに書いている父のことを書いた文章をプリントして渡してきた 文字に残っていると、読み返してくれるから、良いみたい
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コンビニへ行くと言う父と 一緒に実家を出て帰る道すがら 広い道に出るとその先に美しい夕焼け 「あぁ いい空だなぁ すばらしいグラデーションの夕焼けだなぁ 富士山が見えて、いいんだよ」と山からの景色を言う 父を今のじめっとした実家じゃなくて景色の良いところに住まわせたい(ある)
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自分は海へ散骨されたいと思っていて でもけっこう費用がかかるみたいと思っていたけれど 撒くだけなら思ったより安価でできると教えてもらい かなりらくな気分になった 臓器提供して お金や作品は寄付して 何も残さない 地球上にちりぢりになるんだ プランクトンのエサになるんだ めぐるんだ
2023.0106
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父の食事を見届けて、洗濯機回して(彼は干すことはできる)、お風呂洗ってお湯はって、「じゃあ帰るね」って言ったら「送る」(珍しい)というのでマンションの入り口まで送ってくれたけど、父がちゃんと帰れるか心配だったので、後をつけて実家まで見届けた ちょっと隠れて覗いたりして探偵気分
2023.01.04
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やっとの合間にSNSを覗くと
人々のつつがない様子に
誰もかれもに
いいね!
を押したくなる

どうかその日々を
その瞬間をたいせつに
そしてあなたのよろこびを
わかちあえさせてもらってありがとう
と願うばかり

写真は父の最近のスケッチブックから
デイサービスへ行った日のものだが、
もうそういうのはやめようと兄と話した

ケアマネジャーと話したとき、
「そういう方はたくさんいますから」と言ったそれに違和感を覚えた

父は、一般での多数にあるような人間ではなかったから、
ああやってかつての仕事もして、創作活動もしている
私も、母も、兄も、そうだ

社会での多数にはおさまらなかった人は
介護職から見た多数にもきっとおさまらない

父の、この、何かコップの底をただひたすらなぞるしかできなかった筆跡が、
その状況へのくるしさを物語っている
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昨日、実家を片付けていたら、
母の友人からの母宛の手紙を見つける。
それは、その人の思い込みから、母を酷く責めていた。

日付を見て、思い出す。
たぶん母がその手紙を読んだその日、
私は、いつもと違う様子の母と近所で偶然会った。
とても不安そうで、何かに落ち込んでいるようなのだけれど、
何故なのかは言わないで、言えないで、ひとりで悩んでいるような感じ。
帰りに「うちに寄る?」って聞いたらいつもなら「寄る寄る」って言うのに帰った不思議な違和感。

あの、ガクンと体調を崩す数日前の、母のあの感じ、
その後の数日で死に至った、憔悴してゆく感じ。
その手紙を読んだからだったと、わかった。
ものすごい怨念で、私でも倒れそうな。

母がかわいそうで、かなしい。
あのときの生命力が薄くなってゆく姿が浮かぶ。

でも、何もなかったら私は寝込んでしまうほどなのに、
「父がいるから実家へ行かなきゃ、お味噌汁作ろう」とか、
力が湧くから、なんだか居てくれてありがたいなと思っている。

BUMP OF CHICKENの曲で
「守るべきものがあればリトルブレイバー(小さな勇者)」
という歌詞があるけど、
ほんとにね、と思う。
寝込んでいるときも植物にお水あげなきゃと思うと起きられる。
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父との対話の日々で
すばらしくきらきらとした話を聴けている
大切な時間を過ごしていると感じる
でもそれを書き留められていない

生きること、
物事の本質、
自然、自分以外のすべてのものへの感謝、
自分を律する人のすばらしさ、などを話している

近いうちに書き留めたい

父は日に日に鮮明になってきている
顔つきも、頭の中で考えているであろうことも
ちょっとしたひとことが、彼の深い思考の一片を感じさせるのだ
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